ケープタウンSVNS、オーストラリア女子とアルゼンチン男子が優勝、女子日本は10位

HSBC SVNS 2024ケープタウン大会が12月9-10日に行われ、女子はオーストラリアがフランスとの激闘を制して開幕から2連勝。男子はアルゼンチンがオーストラリアに勝って優勝した。サクラセブンズ女子日本代表は10位だった。

先週末のドバイでの今季開幕ラウンドを制したオーストラリア女子は、その勢いを保持してケープタウンでも決勝へ進出。フランスの反撃や一人退場になる厳しい展開ながらも29-26で競り勝って、開幕ラウンドから2大会連続優勝とした。

オーストラリアは序盤からトライを重ねて22-0のリードを奪ったが、前半終了目前にMaddison Leviが頭部への危険なタックルで退場となるとフランスが反撃。前半終了間際にAnne-Cecile Ciofaniが2本決めて、後半早々にCarla Neisenが5点を奪うとオーストラリアのリードは3点差に詰め寄られた。

しかし、オーストラリアは6人でハードに戦い相手に追加点を許さず、終盤にKaitlin Shaveが5点を加えてリードを広げた。

準決勝でニュージーランドの反撃を退けて24-12で勝利して決勝に進んでいたフランスは、必死の追い上げで試合終了間際にJoanna Grisezが1トライを返したが、そこまでだった。

オーストラリア主将のCharlotte Caslickは、「最後6人で試合を終わらせるのは本当に根性のいる厳しい作業だった。それも2週続けてフランスとレッドカード絡みで、選手たちは勇敢だったと思う」と語り、「大会連勝は本当に久しぶりで、今シーズン、いい感じになると思う」と話した。

3位はニュージーランド。アメリカに19-7で勝利した。ニュージーランドのMichaela Blydeは200トライをマークした二人目のセブンズ選手となった。

この結果、2ラウンドを終えて40ポイントを獲得して女子ランキングで首位をキープ。フランスとニュージーランドが34ポイントで続いている。

 

サクラセブンズ、ブラジルに惜敗

 開幕ラウンドの9位から第2ラウンドではトップ8入りを目指したサクラセブンズ女子日本代表だったが、思うようにはいかなかった。

プール戦でフィジーに12-36、オーストラリアに0-54と敗れたあと、第3戦でスペインに22-19で勝ち、1勝2敗でプールA3位となった日本は9位決定準決勝へまわった。

2日目、日本はプールC4位だった南アフリカと対戦して27-7で勝利。9位決定戦へ進んだが、ブラジルに14-15と競り負けて10位で終わった。

プールBを4位で通過し、9位決定準決勝でスペインに勝って決定戦に臨んだブラジルに、日本は前半2トライを許してハーフタイムで0-10のビハインドとなる。後半開始早々に大谷芽生が抜け出してトライを決め、コンバージョンも成功させて7-10と追い上げた。

さらに、ブラジルの選手が危険なタックルで数的不利となった時間帯に、日本は須田倫代、吉野舞祐の走りで攻め込むと、最後は堤ほの花が決めて逆転。14-10とリードした。

ところが、試合終了目前に日本はペナルティが増えて相手に押し込まれる展開になり、ブラジルに3本目のトライで逆転を許し、1点差で敗れた。

2ラウンドを終えて、サクラセブンズは7ポイント獲得で総合ランキング10位に位置している。

水谷咲良は、「ドバイ大会で課題だった試合の入りを大切に今大会に臨んだが、初日はなかなか自分たちのラグビーができず、苦しい展開となった」と言い、梶木真凜も「一人ひとりの良いプレーもあったが、アタックの時間が少なく、試合の流れを掴むことができなかった」と振り返った。

ドバイ大会は出場機会がなく、今大会が今季初戦となったキャプテンの平野優芽は、「1年ぶりのシリーズだったが、コンタクトの強度やスピード、アタックの精度など、まだまだ世界とは戦えていないと実感した」と述べて、1月のパース大会までに世界と戦う準備をして、ベスト8以上の結果を出せるように頑張りたい」と前を向いた。

 

アルゼンチン男子が決勝で圧倒

 男子決勝では、先週末にドバイの決勝で涙をのんだアルゼンチンがオーストラリアに仕事をさせない展開で45-12の快勝で今季初優勝を遂げた。ベテラン選手Gaston Revolのセブンズ100大会目となる記念すべき大会で最高のエンディングとなった。

アルゼンチンは前半、準々決勝のカナダ戦でセブンズ国際試合100トライ目をマークしたGerman Schulzが決勝の先制トライを決めると、Santiago Mare、Marcos Moneta、 Matias Osadczukが続いて5点ずつ加えてハーフタイムまでに大きくリードした。

準決勝でフィジーに24-7と快勝して決勝に進んでいたオーストラリアは、前半早々にイエローカードで数的不利になって躓いた。それでも後半早々、Nathan LawsonとDietrich Roacheのトライで点差を縮めたが、アルゼンチンのOsadczukが2本目のトライを決めて突き放し、終盤にはTomas ElizaldeとSantiago Alvarezも5点ずつマークして圧勝した。

男子の3位はフィジーが14-7でアイルランドを下して獲得した。

この結果、2ラウンドを終えて男子総合ランキングでアルゼンチンが38ポイントで首位に立ち、南アフリカとフィジーが30ポイントで続いている。

次の第3ラウンドは来年1月25-26日にオーストラリアのパースで行われる。