女子HSBC SVNSドバイ大会を見逃せない5つの理由
セブンズ界の最高選手やライバル対決、新星の台頭、さらに新たな勢力まで、女子SVNSドバイ大会はラグビーファンが求めるすべてを兼ね備えています。
以下が、11月30日にプールステージが開幕し、その翌日に決勝が行われるこの大会を見逃せない理由をご紹介します。
1. 見逃せない物語
2023/24年シーズンの女子SVNSは、オーストラリア対ニュージーランドの激しいライバル関係に支配されました。2チームの間で繰り広げられるシーソーゲームのような戦いは、まさに息をのむものでした。ニュージーランドはレギュラーシーズン最終戦でオーストラリアを破りリーグタイトルを奪いましたが、オーストラリアはそのわずか数カ月後、グランドファイナル準決勝の最終盤で逆転勝利を収め、借りを返しました。新シーズン最初の直接対決(おそらくノックアウトステージ後半で実現するでしょう)は、それだけでドバイのセブンススタジアムを満員にする価値があります。
しかし、ドバイ2024はトランス・タスマン(ニュージーランドとオーストラリアのライバル関係)の話にとどまりません。むしろ、北米勢が中心となる可能性があります。6月にマドリードで行われたグランドファイナル以降、カナダとアメリカが明確にトップレベルに位置づけられています。カナダはオーストラリアとフランスを破り、オリンピックで銀メダルを獲得しました。一方、アメリカも現SVNSチャンピオンを破り、パリの表彰台に上りました。
プールCのニュージーランド対カナダ、プールBのアメリカ対フランスは、ドバイ初日で最も注目すべき試合となるかもしれません。
2. 世界最高の選手
Antoine Dupontが15人制ラグビーに戻った今、ワールドラグビーの現役「Sevens Player of the Year」の中でドバイに登場するのは1人だけです。その選手が緑と金のユニフォームを着たMaddison Leviです。
7人制ラグビーのトライが次々と決まる性質の中でも、22歳の彼女は際立っています。110試合で驚異的な150トライを記録し、既に女子の歴代トライランキングで6位に位置しています。
そのうち69トライは、昨シーズンのSVNSタイトル獲得キャンペーンで記録したものであり、彼女は続けてパリ2024オリンピックで大会記録となる14トライを挙げました。
この選手がフィールドに立つ瞬間を見逃してはいけません。
3. 新たな注目選手
今シーズンのSVNS開幕には「新学期」のような雰囲気があります。多くの国がオリンピック周期の再スタートに伴い、スコッドを刷新しています。このため、新たなスターが台頭する余地が例年以上に広がっており、Ariana Ramsey(USA)がその一人になる可能性があります。
これまで怪我により目立った活躍を妨げられてきましたが、有名なIlona MaherがSVNSを一時離れる中、24歳のRamseyは34試合で20トライという既に優れた記録をさらに伸ばす準備が整っています。
同様に、Teagan Levi(オーストラリア)は姉のMaddison Leviの陰に隠れてきました。しかし、173cmのフッカーである21歳の彼女も、独自の存在感を示す可能性があります。
また、Thalia Costa(ブラジル)は少し異なります。121キャップを誇る彼女は、すでに相手コーチにとって知られた存在です。しかし、身長155cmのCostaは、時に見逃されることもあります。瞬きする間に消えてしまうようなスピードを持つウィングで、すでに90トライを記録しており、見る者にとって夢のような選手です。
4. 世界よ注目:中国が来る
土曜日にSVNSデビューを迎える中国ですが、実は現在のドバイで最も好調なチームの一つと言えるかもしれません。昨シーズンのHSBCチャレンジャーシリーズでは、アルゼンチンやケニアを破るなどして3戦全勝を達成しました。
その後、HSBC SVNSプレーオフでも無敗でトップリーグ昇格を果たしました。さらに、ニュージーランドに敗れたものの、2大会連続でオリンピック準々決勝進出を果たし、今後も安定して活躍する可能性が高いことを示しています。
5. チャンピオンとして証明すべきもの
昨シーズンのSVNSで2回の大会優勝を果たした現チャンピオンが、少し疑問符をつけられた状態で新シーズンを迎えるのは奇妙にも思えます。しかし、非常に高い基準を設定してきた彼らが、オリンピック準決勝でカナダに敗れ、銅メダル決定戦でアメリカに敗れたことで、どのオーストラリアがドバイに現れるのかを問う声が上がっています。
ファンにとって、この問いが生み出す答えはほぼ間違いなくスリリングなものになるでしょう。経験豊富なタレント(上述の選手たちを参照)と若い有望株が絶妙にバランスされたスコッドは、強烈なスタートを切ることを予感させます。