「もっと高みを目指したい」：スペイン男子チーム、勝星を目指して

スペインが男子HSBC SVNSシーズンで驚異的なスタートを切った決定的な要素は、選手自身がどのようにしてそこに到達したのかを正確に理解している点です。

これは偶然ではなく、そして一時的な運ではないと、赤いユニフォームを纏う選手たちは語ります。今週末、バンクーバーで行われるシーズン4回目の大会に向けて、現在スペインはテーブルのトップに立っています。

外部から見ると、その変化は劇的でした。昨シーズン、スペインはSVNS大会で2度11位、2度10位となり、エリートチームと同じ舞台に立つためにSVNSプレーオフに強制参加しました。それだけではなく、パリ2024オリンピックへの出場権も逃し、「最低の瞬間」として、ウィングのJeremy Trevithickはその時期を振り返ります。しかし、そんな暗い時期でも、復活の兆しは見えていました。

「何もないところから始まったわけではない」とTrevithickは言います。「今シーズンのスタート時、私たちは良い感覚を持っていました。昨シーズンの終わりにより良いラグビーをプレーし始めていて、自分たちの出来にかなり自信を持っていました。」

いくつかの重要な進展が、期待感を高める要因となったのです。

チームの移動

まず、選手たちはチームのためにすべてを犠牲にしました。

「昨シーズンから変わったのは、今はみんな同じ都市に住んでいることです。全員マラガに引っ越しました」とキャプテンであり長年のタリスマンであるPol Plaは説明します。「それによって毎日顔を合わせることができ、以前よりも多くの時間を一緒にトレーニングしています。フィールド外でもお互いに会うことで、チームの化学反応が生まれ、それがフィールド上で確実に役立っています。」

Plaによると、セブンズは「犠牲」だと言います。彼はバルセロナから引っ越さなければならなかった人物であり、そこには彼のガールフレンドが住んでいます。

Trevithickは、移動の効果をさらに詳しく説明しました。

「基本的に一日中一緒にいます。トレーニングした後は、アパートで一緒に住んでいます。いつでも顔を合わせるわけです」と23歳のTrevithickは言いました。「私たちを特徴付けるのは、正直なところ、すごくチームプレーをしているということです。個人プレーはありません。誰かがフィールドで悪い決断をしても、良い決断をしても、常にその選手のためにサポートします。チームとしてすごくうまく繋がっているんです。フィールド上ではみんなの足並みが揃っていて、それぞれが自分の仕事を理解しているんです。」

「エゴはありません。」

「すべてが変わった」

その一環として、選手たちは最良のフィジカルとメンタルの状態を維持する責任を持つことに同意しました。このコミットメントは、チームが必要とする施設を提供しているナショナルフェデレーションや、24時間体制でサポートしているコーチ陣にも反映されています。この最後の部分は、Trevithickにとって非常に重要でした。

「すべてはPaco Hernandezが数シーズン前に入ってきたことから始まりました」とTrevithickは言います。「彼は新しいフィットネスコーチを連れてきて、新しいフィジオも加わり、それがすべてを変えました。」

また、次のオリンピックへの出場権を逃した痛みを二度と味わいたくないという強いモチベーションが、結果に劇的な変化をもたらしました。

ドバイでのシーズン開幕戦では、スペインはニュージーランドに2度勝利し、その中にはPlaがスペイン代表として100トライ目を記録した19-17の準決勝も含まれています。初の決勝進出に続き、ケープタウンで4位、パースで3位となりました。南アフリカ、アイルランド、グレートブリテンに対する勝利も続きました。

重要なのは、これらの成果がPlaにとって驚きではなかったことです。

「単に彼らに勝ったというだけでなく、相手チームに対してどのようにプレーしたかが重要です」とこのベテラン選手である彼は説明しました。「以前は、強豪国に勝利したとき、多少運があったり、ものすごく厳しい試合だったりしたものですが、今変わったのは、強いチームと戦うとき、それが運ではないということです。私たちは強豪国を相手に、圧倒できるようになりました。」

「勝てる自信がある」

その結果、目標も変わりました。

「以前の目標は、降格しないことだったかもしれませんが、今は自信を持っています」とPlaは言いました。「スペイン以外のチームにとって、スペインが本当に強い国であることを認識してもらういい機会です。そして、スペインに住んでいる人々にもラグビーが試してみる価値のあるスポーツだと気づいてもらいたいです。」

記録的なトライスコアラーである彼は、トーナメント優勝が大きな一手となり、またSVNSシリーズ全体を制覇することが変革をもたらすと考えています。

それに対して、彼らが実現できるかどうか…「なぜできない？」とPlaは答えます。Trevithickはさらに自信を見せます。

「私たちは挑戦します。もっと高みを目指したいです」と若手選手である彼は言いました。「毎回試合やトーナメントに入るとき、私たちのメンタリティは『どんな相手が来ても勝たなければならない』です。勝ちたいし、勝てる自信があります。」